目次
初心者に最適なモチーフ「りんご」
こんにちわ。 玉上です。
鉛筆デッサン実践編として
今回は初心者の方にも最適なモチーフ
「りんご」を描きます。
実際に制作をしながら
描く上でのポイントを
解説したいと思います。
デッサン実践①
まずはリンゴをテーブルに置いて
どの向きから描くのかを決めます。
本来は、ライトを当てて光源を作り、
影の落ち方などを見ると良いのですが
今回は省略しています。
デッサン上達の基本は、
毎日1枚何でもいいから描いてみて
それを続けること。
テーブルにあるティッシュ箱やコップ、
ペンや紙くず、ミカンなどなど
目の前にあるもので良いのです。
もちろんモチーフをしっかりセッティング
するのも良いです。
でも、描くことがしんどくならないように
はじめは軽く取り組みましょう。
さて、今回選んだリンゴは
ちょっと個性的で、置くとどうしても
ななめになってしまうので
無理にいじらず自然に落ち着いたところ
を描くことにしました。
光源は左からの自然光です。
デッサン実践②
デッサンに使う道具を準備しましょう。
▼今回使用した道具
・鉛筆 HB 2B 4B 6B
・0.3のシャーペン
・サッピツ
・ねり消し
・スティック消しゴム
・ティッシュ
・画用紙(粗目)
デッサンの道具について解説した記事
デッサン準備編も合わせてご覧ください。
デッサン実践③
はじめに、りんごの形を書きます。
筆圧は軽く、何度も線をひいて
りんごの形をとらえます。
鉛筆はHBです。
線を描いていて、
間違えた と思っても
消しゴムは使いません。
いろいろな線を重ねていきます。
この、形を捉えるための作業を
アタリ(見当)を付ける と言います。
デッサン実践④
おおままな形が取れたら
次はりんご全体を、
面で捉える作業です。
「面で捉える」とは
形の変わり目ごとに
明暗を平面で描き分けることです。
って、言われても
難しいですよね。
例えば、
↓これは、ベートーベンの半面像
石膏で造られています。
(参考資料:堀石膏制作さんより)
これは、人物の顔を面で分けて
陰影をわかりやすくしています。
面で捉えるとは、
こんな風に、物の形を平面に見立てて
多面体にする作業になります。
りんごも同様に、
明暗の移り変わる様子を
なんとなく多面体にするようなつもりで
描き分けてみます。
慣れてきたら、
描き分けた面を、なだらかな
グラデーションにします。
このときにサッピツでぼかしたり、
ティッシュでそっと
画面をなぞるのもおすすめです。
デッサン実践⑤
形と、明暗を描き分けることが出来たら
細部(ディテール)を描いていきます。
その前に、
もう一度
りんごをじっくり観察します。
りんごの皮にはキズや斑点があったり、
赤茶色いシミのようなものが見えたり。
ヘタやくぼみの部分はどうなっているか…
よく観察して得られた情報をもとに
絵を進めていきます。
模様を描きながら、
描きすぎてしまったと思ったら
ネリ消しで軽く触れながら消します。
紙の表面はこすらないようにします。
※作業中は指で画用紙を触らないようにします。
手の油分が紙についてしまうと
汚れの原因となります。
デッサン実践⑥
りんごの下に落ちる影を描きます。
りんごとテーブルの接地面は、
この絵の中で一番暗い部分です。
暗 → 明 のグラデーションを
鉛筆を使い分けて表現します。
明暗の描き分け方は
色彩の基礎 について解説した記事を
合わせてご覧ください。
デッサン実践⑦
一番光っている部分(ハイライト)
を入れます。
ネリ消しか、スティック消しゴムで
白抜きして強調します。
デッサン実践⑧
完成に向けて、全体の明暗と、
形を調整します。
良くみたらヘタの部分のくぼみの様子が
実物とは違っていたので修正しました。
こんな風に、モチーフをしっかり観察しているつもりでも
全然違ってる なんてことがありますので気をつけましょう。
細部を調整して完成です。
(作業時間1時間半)
今回は初級編でした。
今後中級編もやってみたいと思います。
よろしかったらご覧ください♪