石膏地に金箔を貼る 古典技法の黄金背景制作過程 石膏地編。

制作過程

 

・石膏地に金箔を貼る

綿布を貼った板に石膏を塗って
金箔を貼るための下地を作ります。


この記事では事前に綿布を貼った板を使用しています。
板に膠で綿布を貼る方法と
石膏液の詳しい作り方は
「白亜地と石膏地の作り方」←こちらにありますので
合わせてご覧ください。

 

<主な材料と道具>
綿布を貼った板(10×10cm)
ボローニャ石膏
膠(兎)
箔下砥の粉(ボーロ)
鋼板
サンドペーパー#240~400
ビーカー

湯煎用の鍋
温度計 など

 

・石膏液を塗る

ふやかした膠を湯煎で溶かして

溶けたら石膏を加えます。

一気に入れずに少しづつ
入れては沈み…を繰り返します。

石膏が沈むのを眺めながらののんびり作業…


出来た石膏液を板に塗ります。
↓ 綿布を張った板


一層目は、ヘラを使って刷り込むように塗り
乾かないうちにすぐに2層目を塗ります。
これが、気泡を防ぐコツです。


↓2層目を塗ったもの。


ピンホールはありませんv( ̄V ̄)v 


2層目以降は、濡れ色が消えてから重ねます。
今回は7層で終了。
数日放置して完全に乾かします。

 

研磨

石膏地が完全に乾いたら表面を削って平らにします。

まず、木炭の粉を表面につけて手で擦ります。

すると表面の凸凹が見えてくるので

この木炭の黒い部分がなくなるまで鋼板で削ります。

粉で手が荒れるので手袋必須です。
ひたすらガリガリ…


↑ 途中経過。

だいぶ削れてきたように見えてもまだまだ…

表面が白くなってつるつるになるまで続きます。
結構な力仕事です💦

全体が白くなったら最後に
細目のサンドペーパーで整えて終了です。

このくらいの小さいサイズの板なら
さほど疲れませんけれど
大きいものだと翌日筋肉痛になります。

 

続きの記事では
石膏で盛り上げ装飾をしたものに金箔を貼ります。
<石膏地に金箔を貼る古典技法の黄金背景ができるまで。金箔を貼る編>